おはようございます。
む〜です。
昨日は『ハプスブルク展」を見に行ってきました!
とても華やかな展覧会で、ハプスブルク家の至宝の数々に目も心も潤いました。
ほんの少しだけだけど、ヅカファンが愛してやまないエリザベート様やフランツ・ヨーゼフ1世陛下にもお会いできました。
今日はせっかくなので『ハプスブルク展』の感想を書こうと思います。
展示品のネタバレも含みますのでご注意ください!
ハプスブルク展の注意
ハプスブルク展で気をつけないといけないのは2つ!
注意ポイント
- 上野駅構内のチケット売り場と上野公園入り口にある案内所はチケット購入のための長い列ができています!先に別の場所でチケットを買っておくか、西洋美術館入り口でチケットを買うことをお勧めします。
- ヅカファンのお目当て(?)であるエリザベートやフランツの肖像画はごく一部しか展示されていません。エリザベート関連の展示目的に訪れるのはお勧めしません。
ハプスブルク家のコレクションを眺める展覧会
展覧会にも色々種類がありますが、この展覧会は絵画を通して歴史を学ぶタイプというよりはハプスブルク家が所有してきたコレクションを見てため息をつくタイプの展覧会。
数世紀に渡りヨーロッパの歴史を牽引してきたハプスブルク家の世界屈指のコレクションが持つ歴史を軸にして展示が進んでいきます。
展示の順番は下記の通り。
展示の流れ
- ハプスブルク家のコレクションの始まり
- ルドルフ2世とプラハの宮廷
- スペイン・ハプスブルク家とレオポルト1世
- フェルディナント・カールとティロルのコレクション
- レオポルト・ヴィルヘム:芸術を愛したネーデルラント総督
- 18世紀に置けるハプスブルク家と帝室ギャラリー
- フランツ・ヨーゼフ1世の長き治世とオーストリア=ハンガリー二重帝国の終焉
ハプスブルク家が大切にコレクションしてきた絵画や版画・工芸品・タペストリー・甲冑などが展示されていました。
特に甲冑と絵画は圧巻でした。
知っておくと断然オモシロくなる!8人の貴族たち。
今回のコレクションでは数多くの肖像画が登場してきます。
ただね、、やっぱりハプスブルク家って家の歴史が長いだけに肖像画の数も多くて(しかもみんな似たような名前で)もう誰が誰だか分からなくなってしまいがちでした笑
展覧会を見ている途中で「もっとハプスブル家の家系について勉強しておけばよかった・・」なんて後悔したものです。
なので最低でも抑えておいてほしい8名の貴族をここでもご紹介しておきます!
この方々のお名前と役割(?)を知っておくだけでだいぶ違うと思います。
知っておいてほしい貴族8名
- マクシミリアン1世:神聖ローマ帝国皇帝
- ルドルフ2世:神聖ローマ帝国皇帝(マクシミリアン2世と皇后マリアの子)
- フェリペ4世:スペイン国王(スペイン・ハプスブルク家)
- マルガリータ・テレサ:スペイン王女(フェリペ4世の子/レオポルト1世(オーストリア・ハプスブルク家)の許嫁)
- レオポルト・ヴィルヘルム:ドイツ騎士団総長。(オーストリア・ハプスブルク家繋がり?)
- マリア・テレジア:神聖ローマ帝国皇妃(16人の子供をもうけた女帝)
- フィルデナント・カール:レオポルト5世の息子(妻はアンナ・デ・メディチ)
- フランツ・ヨーゼフ:最後の皇帝。ウィーン美術館を建設。
レオポルト・ヴィルヘルムのことがいまいちよく分からなかったので誰か教えてほしい笑
ここからは気になった作品についてお話しします。
気になった作品一覧
個人的に気になった作品を書き出してみました!
気になった作品
- 甲冑3点
- 煙水晶の壺
- 装飾体
- フォーク
- スプーン
- 宿屋のふたりの男と少女/ディエゴ・ベラスケス
- オーストリア大公クラウディア・フェリツィタス/カルロ・ドルチ
- 青いドレスの王女マルガリータ・テレサ/ディエゴベラスケス
- 緑のドレスの王女マルガリータ・テレサ/ファン・バウティスタ・マルティネス・デル・マーソ
- 版画<ローマの英雄たち>/ヘンドリク・ホルツィウス
- オーストリア大公フェルディナント・カール/フランス・ライクス
- クレオパトラ/チェーザレ・ダンディーニ
- ベネデット・ヴァルキの肖像/ティツィアーノ・ヴェチェッリオ
- 男性の肖像/ヴェロネーゼ
- ホロフェルネスの首を持つユディト/ヴェロネーゼ
- キリスト捕縛/バルトロメオ・マンフレーディ
- 村の縁日/ダーフィット・テニールス
- 使徒パウロ/レンブラント・ハルメンスゾーン・ファン・レイン
- 皇妃マリア・テレジアの肖像/マルティン・ファン・メイテンス
- フランス王妃マリー・アントワネットの肖像/マリー・ルイーズ・エリザベト・ヴィジェ=ルブラン
- オーストリア=ハンガリー二重帝国皇帝フランツ・ヨーゼフ1世/ヴィクトール・シュタウファー
- オーストリア=ハンガリーの二重帝国皇帝フランツ・ヨーゼフ1世のフリントロック式ピストル/クロード・ビズアール
甲冑
甲冑を間近で見れる事はなかなかないので、甲冑3点はとても興味深かったです。
特にフェルディナント2世の鷲の紋章付き甲冑は装飾が指先まで美しいけれど、実用性0でスカート状でした笑
完全に試合用というか、「これ着て戦場行ったら死ぬな」と感じた甲冑でしたね〜。
スプーン/フォーク/装飾体
この3点から当時のハプスブルク家の財力が伺えました。
スプーンとフォークなんて水晶とエメラルドとルビーと金で作られているんですよ!?
一番驚いたのはスプーンのくぼみ!水晶で出来ていてるのですが「そこ水晶で作る必要あったか?」と思ってしまいました笑
隅から隅まで富を感じる日用品でした。
オーストリア大公クラウディア・フェリツィタス
ぽっかりと穴が空いたような深いグリーンの背景。
黒すぎる瞳。そして黒のレースで縁取られた白すぎる胸。
本当のクラウディアがどんな女性だったのかはわからないけど、彼が彼女をどんなふうに捉えていたのかが一目でわかる肖像画、
会場の中でもピカイチにミステリアスで吸い寄せられる作品でした。
思えば、西洋美術館に所蔵されているカルロ・ドルチの「悲しみの聖母」にも昔から強く惹かれてきました。
多分私は彼の描く女性が好きなんですよね。
彼の描く絵はすごく・・すごくドラマチックで陰影が美しい作品ばかり。
これを機に彼の作品を見直そうと思いました。
王女マルガリータを描いた2点の肖像画
王女マルガリータを描いた2点の肖像画が並べて飾ってあるのですが、これがまた面白い。
全く同じ場所で、同じ表情をしたマルガリータを描いた作品が2点。
違うのはドレスだけ。
・・のはずですが全く受ける印象が違うんですよね〜。これがすっごく面白くてずっとみていられました。
この2つの作品を離れて見比べてみることを強くお勧めしますし、皆さんの感想を聞きたいです。
個人的にはベラスケスの方が洋服のシワまではっきりと描いていて、背景から浮き出ているように見えました。
レオポルト1世に対して「あなたのマルガリータはこんなに美しく成長しましたよ!」とメッセージを送っているように見えたのです。
緑のドレスの方は同じ時期にマルガリータを描いているはずなのに全体的にメリハリがなく柔和な印象を受けました。
クレオパトラ
この作品に対する疑問が一つ。
クレオパトラはエジプト人なのに肌が真っ白に描かれているのです。
髪の毛も豊かな栗毛色でまるで西洋人。
当時の白人至上主義を強く感じた作品でした。
使徒パウロ
レンブラント。
久しぶりに鑑賞しましたけど彼の描く聖人の解釈がとても好き・・というか親近感を感じます。
ただただ聖人を描くだけでなく、身近なところまで聖人を降ろしてくれるというかね。
聖人も人間なんだ(と考えていいかはわかりませんが・・)と思える絵です。
ありきたりな感想だけど「うまい」と素直に言いたくなる画家、それがレンブラントです!
オーストリア=ハンガリー二重帝国皇帝フランツ・ヨーゼフ1世
今回展示されているエリザベートの絵画はあまり好きではないのですが、このフランツ・ヨーゼフ1世の絵画はとてもよかった。
”最後の皇帝”となってしまった彼の苦悩が濁った目から伺えます。
胸に輝かしい勲章をいくつもつけているのにどこか疲れてしまったような姿勢も注目点かもしれませんね。
この絵画が非公式的なものだというのも頷ける作品でした。
オススメのお土産
展覧会のもう一つの楽しみはオリジナルグッズ!!
色々あったのですが私はHEINDLのチョコレートを購入しました。
もちろん、外箱を飾るのは我らがエリザベートさま。
可愛くて買っちゃったけどゲロ甘過ぎて無理だった・・涙
アプリコットジャムが挟まってて美味しかったのですが、90%ダークチョコが好きな私にとっては全てが甘過ぎました。
でも可愛いので箱はとっておく笑
ヅカファンにとって馴染み深いハプスブルク家
今回の展示、ヅカファンとして楽しんだとは言いづらいかも。
展覧会に行くまでは「宝塚と馴染み深いハプスブルク家」という先入観があったのですが、完全に宝塚で描かれてきたハプスブルクとは切り離して楽しんでいました。
広大な帝国を築いた貴族たちのコレクションを楽しみ、その背景にある歴史を勉強させてもらいました。
いい展示だった!!
超長くなってしまったけど最後まで読んでくださりありがとうございました!
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