おはようございます。
む~です。
昨日「霧深きえるべのほとり/エストレージャス」を観劇してきました^^
とっても楽しかったし、エストレージャスに関しては「NHK放送でつまんないなんて言ってスイマセンでした。」とお詫びしたいくらい楽しませてもらいました。
これぞ宝塚の二本立て!という舞台を久しぶりに見て懐かしさと切なさで胸を一杯にして日比谷を後にしました。
今日は「霧深きエルベのほとり」と「エストレージャス」の全体感想を書いていきます!
「霧深きエルベのほとり」全体感想
まずは一幕の「霧深きエルベのほとり」についての感想から。
一言感想をいうならば「紅ゆずるに黙らせられた」作品でした。
観劇前は「上田久美子がすごい」という感想を持つんじゃないかと思っていましたが、今回は完全に主演(紅ゆずる)が凄かった。ハマリ役だった。
「この作品で退団します」って言われても納得できてしまうくらい今の紅ゆずるさんにしかできない作品になったと思います。
それでは全体感想へ入ります。
「霧深きエルベのほとり」脚本について
*初演は見ずに観劇しました。
なので初演と今回の再演の演出を比べることは出来ません。
脚本は良くも悪くも「THE・宝塚」。
菊田先生らしい作品だと感じました。
そして言葉のチョイスが本当に素敵。
私、宝塚で現代的な言葉(若者言葉っていうんですかね・・)ってあんまり聞きたくない派でして。宝塚の世界の中だけでは綺麗な言葉を聴いて感じたいってタイプなんですね。
今回の作品は水夫のカールでさえ、どんなに下品に振舞おうとその言葉はまっすぐで美しい。貴族階級のマルギットから紡がれる言葉は詞のように甘くて可愛らしい。
「言葉の美しさ」に酔いしれた、贅沢な時間でした。
脚本に話を戻しますね。
脚本はいたって単純だし、ちょっと勘がいい人なら誰でも結末の予想がついてしまうようなシンプルストーリー。
脚本に複雑さを求めるタイプの方にはつまらないだろうし、なんて単調なお芝居なんだと思われてしまってもおかしくない。古典的などんでん返しなので現代を生きる私たちから見ると物足りなく感じます。
でも、シンプルだからこそカールやマルギット、フロリアン、水夫たちの心の動きや仕草が浮き彫りになるのが面白いと私は感じました。脚本がシンプルなぶん、演者によってどうにでもなる作品。これって駄作になるか良作になるかが紙一重ってことです。
物語性・エンターテイメント性を楽しむのではなく、お芝居で表現されるその空気・人間関係を楽しむのがこの「霧深きエルベのほとり」なんだと解釈しました。
ビールの泡、まつり、水夫、一晩の恋、そして霧・・・。
この作品に出てくる全てのものが切なさ・儚さのかたまりで菊田先生のハンブルクへの思い出を約二時間、堪能させていただきました。
「霧深きエルベのほとり」演出について
この作品を見るきっかけとなったのは今回の演出を上田久美子先生が手がけると聞いたからでした。
私は彼女の織り成す世界観のファンですし、彼女の脚本・演出のファンでもありますので。
今回の作品は、原作の演出を知らないため初演との比較は出来ませんが非常にわかりやすく、かつシンプルでした。
これは上田久美子先生が一番に「菊田先生の創られた世界観を大切にしたい」と思われたが故の結果でしょう。「凝った作品にしよう」と思えばどこまでも豪華に出来てしまいそうなこの作品を、変に調理せずにそのまま今の星組にあった形で提供したいという彼女の願いを感じました。
上田久美子という限りなく透明なフィルターを通して菊田先生の作品を見ている。
イメージ的にはこんな印象でした。
この作品の中で重要になってくる「陸」と「海」のマリアージュを女性ならではの視線で捉えているようにも感じましたが・・初演をご覧になった方はどう受け止められたのでしょう?
キャストについて
個別キャストについては詳しいことを後日書くとして今日は全体感想を。
ここからは特に気になったことを箇条書きで書いていきます。
- 星組生は水夫のスペシャリストだと痛感。刹那的な生き方・それに反するような泥臭い人情・陸への憧れ・・。「南太平洋」のときもおもったけど、星組以外にこんなに水夫を上手く演じられる組いないと思う。
- 専科の英真さんが本業男役なのに、いかにも酒場の女って感じで脱帽。
- 紅さん、ほんとうに歌上手くなったなと感動。声の張り上げ方が安定してる。
- 今回のお芝居はMAKING BY紅ゆずる。他のキャストもよかったけどカールがはまり役過ぎて今回の観劇では紅さんに目が釘付けだった。相変わらず真剣な場面でも笑いを取りいく彼女だけど、今回はそれがすべて「カールの孤独・寂しさ」につながっていたので違和感なし。話し方とか動き方がなんとなくガイズのネイサンに似ていて私の中では「水夫版ネイサン・デトロイト」と話題に。
- あーちゃんは相変わらずお歌が安定しないけど、役作りには好感しかない。可憐さ・世間知らず感を出すためにいつもよりもワントーン高めの声でしゃべり続けていてよく疲れないなって思ってしまった。とにかく可愛くてウィッグのふわふわ感が秀逸。
- こっちゃんフロリアンは最後まで彼の真意が分からなかった。台詞どおりの聖人君子なのか、それとも少しは人間らしい青年なのか。これは考察のしがいがある。
- くらっち、相変わらず綺麗だし美しいけどもう”妹役”は限界かもしれない。娘というよりは未亡人のほうが似合うし、もともとまとっている雰囲気が落ち着いている娘役さんだから。
- 水乃ゆりちゃん演じるベティが上品なお顔に似合わず田舎くさい(足音めっちゃおおきい)のがキュートだった。
- 紫りらちゃんの勢いある演技が大好きです←
- こっちゃんもあーちゃんもピアノを生演奏してくれていて、才色兼備ぶりにひたすらビビッていた笑
- ひろきの兄さんの卒業を何度も実感する場面があった。こんなこといったら怒られちゃうかもだけど、七海ひろきという男役はどこまでいっても”宙男”なんだなって感じた。よくも悪くも星組生にはいない雰囲気を持っている男役さんなので星組にとって貴重な存在だったんだろうなと感じました。
エストレージャス感想
ショー「エストレージャス」の感想に入ります。
こちらもTHE・宝塚って感じのショーで定番の謎シーン(公演プログラムの場面解説を読まないと理解できない)ありありで懐かしさを感じるショーでした。
エストレージャスみていて気づきましたけど、最近こうゆうショー少なくなった気がします。気のせいでしょうか?
- どれだけ歌が上手くなっても相変わらずクニャクニャダンスを踊ってくれる紅さんが何故か愛おしくなりました笑 紅さんのオールバック&前髪二本たらしは本当にかっこいいし美しいなぁと感動。
- 歌っていない時は可愛い!ダンス上手い!だけで済むのに毎回声を張って歌ってくれるあーちゃん。でも完璧な娘役さんなんてなかなかいないし、最近はこれもあーちゃんの個性かもと捉えられるようになりそうです。添い遂げ退団もされるし、、歌に関してもうあまり気にならなくなりました←
- 歌・ダンスの主な担当者は礼真琴。「歌うまいなぁ」とか「美しいダンスだなぁ」って思う人は大体こっちゃん。ショーでは彼女が星組の要です。ここまで星組に貢献している彼女なのでやっぱり星組でトップさんになってほしいなぁと思いました。
- 紫りらちゃんの清楚なお顔から想像つかないほど大胆なダンスに毎回魅了されているのですが、今回もとってもセクシーでキュートなダンスだった。彼女の頭身バランスは一体どうなっているんだ。
- ひろきのお兄様が歌った歌詞の中に「行かなくちゃ」という言葉あったのがとても印象的。「行かなくちゃ」という言葉に彼女の気持ち全てが込められていてホロっとしてしまった。そうだよね、かいちゃん。もう行かなくちゃだよね・・なんて心の中で声をかけていました。沢山のトキメキをありがとう!
- いっつも思うけど若手のアイドル場面って手拍子してあげられないのがもどかしい笑 曲調的に手拍子できるようなものではないけど、若手ばかりのこのシーンだからこそ「ガンバレー!!」というファンの気持ちを伝えてあげたいのにどんな顔してみてあげればいいのか分からないし応援の気持ちを伝えられないこのもどかしさよ・・・。 このシーンの紫藤りゅうくんがかっこよすぎて震えました。
- 星組さんってダンサーが多いんだなって今回のショーで感じました。
- 男役群舞の前の娘役だけで踊るシーンが最高にかっこよくて(特にあーちゃん)、舞台写真あるかな~って見に行ったけどなかった。。私、あーちゃんのあの表情大好きなんですよね。あと適度にムチッとしているあのスタイルが大好き・・。
- 星娘のビジュアル値が高すぎて目移りしてしまった。まずもってあーちゃん、くらっち、はるこさんの3人が前列で並んでいるだけで目福すぎて手を合わせたくなる。。系統の違う3人だからより素敵よね・・。
- パッサァコンビのデュエットダンス、退団発表された後に見るからか涙が出そうになった。とくに最後、銀橋であーちゃんが紅さんをパッとハグしたあとに紅さんがほんとうに大切なものを腕の中に閉じ込めるようにあーちゃんをハグしてあーちゃんの後頭部をポンポンと優しく撫でるのが至高の極み!!!ここ好きな人いないかな~。絶対いるでしょ!!
怒涛の4,000文字で全体感想は終了です!
朝からアドレナリンでまくって書きまくってしまいましたよ~。。
読みにくくてすいません。
でもね、、私はあのデュエットダンスで紅さんがみせてくれた「頭ポンポンッ」だけであと二ヶ月は萌えて生きていけます笑
デュエットダンス大好き人間としてはたまらない仕草でしたね~!!
仕事忙しくて心のオアシス渇き気味だったけど、いまでは満タン状態です。
やっぱりタカラヅカっていいなぁ~。私大好きだなぁって心から思えた作品でした。
ありがとう星組のみなさん!
ありがとう紅さん!
でわ~!
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