おはようございます。
むーです。
GWも終盤。
子供の育児とか家事がひと段落したのでロミジュリB日程の感想を思い出しながらまた綴っていこうと思います。
本日感想を書くのは大きな瞳で孤独を訴え続けた瀬央ゆりあのティボルトについて書きます。
最後までごゆっくりお楽しみくださいませ。
誰よりも弱く、優しいティボルト
礼真琴の今までにないロミオ。
舞空瞳の可愛くて強いジュリエット。
愛月ひかるの圧倒的な死。
綺城ひか理の優しさあふれるベンヴォーリオ。
天華えまのやんちゃだけど憎めないマキューシオ。
極美慎の360℃アホかっこいパリス。
こんな適材適所すぎる配役の中でも、せおティボルトの輝きは全く失われていなかった。
むしろ、自分の気持ちに正直に生きている(死は例外的だが)上記メンバーの中ではとりわけ異質な存在として私の目に映った。
せおティボルトは、この作品の中でひたすら孤独。
おそらくこの作品の中で一番孤独なのはせおティボルトだったと思う。
キャピュレット家の跡取りとしてのティボルトを演じながらも、本当の自分とのギャップに悩むせおティボルトは実は誰よりも臆病で、、もしかしたら優しい人間なのかもしれないとさえ思ってしまった。
こんな感情をティボルトに抱いたのは初めてで、まだA日程を観劇できていないけど、きっとこのティボルト像は瀬央ゆりあだからこそ見せられた新たな一面なのだと思います。
純朴な瀬央ゆりあが演じるティボルト像
何度もこのブログで書いているけれど、せおっち最大の魅力はその純朴さと繊細だと思う。
せおっちのお芝居はいつだって純度100%でそこに嘘偽りは存在しない。
つまり、演じる人物の”本当の気持ち”を表現するのがとても上手なのだ。
『本当』という言葉はとても便利な言葉だけれど、実はとても難しい。
でも、彼女のお芝居を見るとどうしても『本当』という言葉を使いたくなってしまう。
せおっちは与えられた役(人物)の表面的な性格や心理を演じるのも勿論上手い。
けど彼女の本領が発揮されるのはこの先だと私は思っていて。
与えられた役(人物)の表面的な性格、心理だけでなく、『本当はこう思っていたんじゃないか?』という台本にははない、本当の気持ちを掘り出して表現することがとても上手だと私は思う。
例えば今回演じているティボルト。
私の中の歴代のティボルト像から大まかな彼のイメージを抽出するのではあれば、
『いつも仲間を引き連れて暴れ回ってる男』
という言葉が相応しかった。
それくらい、ティボルトの悲しいバックグラウンドよりも舞台で暴れ回っている姿の方が鮮烈な印象があったのだ。
しかし、せおティボルトを見た後の私のティボルトへの印象は大きく変わる。
今までにないほど、ティボルトが可哀想でぎゅっと抱きしめてあげたくなる。
守ってあげたくなる存在に見えたのだ。
どんなに暴れ回って暴言を吐いていても、そこには必ず彼の抱える苦しみが見える。
自分と自分をこんな人物にしてしまった環境への苦々しい思いが手に取るようにわかる。
でも彼は絶対にキャピュレットの人間に抗わない。
何故か?
彼がとても弱くて、優しいから。
瀬央ゆりあが特に観客に伝えかったのは、彼の弱さ・優しさだったのではないでしょうか?
殺人に怯えるティボルト
せおティボルトで印象的だった場面は、マキューシオの殺害場面。
危なっかしげにナイフを持ちながら、
黒目でマキューシオを、
白目で自らを取り巻くしがらみを睨みつけるようにして、悲劇を起こしてしまったせおティボルト。
己に宿る狂気に身を任せて殺害してしまった。というよりは、全てを振り払いたい!断ち切りたい!そんな一心でナイフを振り下ろしたら因縁のマキューシオの胸に刺さってしまった。
という印象を持ちました。
もっと簡単にいうなら
『割れそうなガラスが割れた』。
そんな感じでした。
そんなせおティボルトだったのではマキューシオ殺害後の驚いたような表情は新鮮でした。
そして多分?ロミオに殺された後、ロミオの名前を叫ばずに死んでいきましたよね。。(うろ覚えなので間違ってたらすいません)
ティボルトにとって、ロミオは憎しみの対象ではなかった。
彼が憎んだのは彼を取り巻く全ての環境だから、、。
うすら笑いさえ残して死んでいった彼はもしかしたら最後に安らぎを得られたことに安堵しているのかな?とさえ思いました。
考察が渋るロミジュリ
いやーロミジュリ考察、楽しいですね!
また時間ができたらゆっくり感想書きたいなぁ。
GW後半も家族サービス頑張る〜。
ではでは。
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