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瀬戸かずやの0番黒燕尾は神話になる



おはようございます。
むーです。

昨日は家事の合間を縫って花組さんの大劇場ライブ配信を観劇しました。

観客が目の前にいるかのような熱いショーを見ている間は退団者がいること、無観客であることを忘れて楽しんでいましたが、いざサヨナラショー〜退団挨拶となると各退団者に大きな拍手を送りたいのに送れないこのもどかしさと寂しさが波のように押し寄せてきました。

今日は花組大劇場無観客ライブ配信の感想を書きます。

※書きたいことが多すぎるので今日は瀬戸かずや様に絞って書きますね。

 

夢のあきら0番(センター)

私はいつからか、知らず知らずのうちにこんな夢を抱いていたようだ。

 

瀬戸かずやの0番に立っている男役群舞を見たい。

 

こんな自分の密かな夢に気づいたのは、瀬戸かずやが大階段の0番に登り始めた時。

 

一歩一歩がいままでのあきらの決して楽ではなかった道のりを表しているようで。

 

TVの前でみている私までもが彼女の足が一段捉えるごとに今までのあきらの舞台を思い出していた。

 

0番に立ち、足元を見つめてからスッと視線を上にあげた瞬間、彼女がトップスターとして花組に君臨していたかもしれない別の世界線を見てしまったような気がして涙が出そうになりした。

 

嗚呼。
私はこれほどまでにあきらのこんな姿が見たかったのかと、この瞬間に気付かされました。

 

瀬戸かずや、渾身の男役黒燕尾

瀬戸かずやの渾身の黒燕尾、見せていただきました。

こういっていいのかわかりませんが、ショーの群舞の時よりも断然黒燕尾の時の方が輝いていました。

 

視線の強さ。
指先の美しさ。
全てを包むような腕のしなやかさな動き。
そして、絶対的オーラ。

 

瀬戸かずやという男役は、こんなにセンターで輝ける人材であるということを改めて感じさせられる黒燕尾でした。

 

彼女が黒燕尾を踊っている時間、宝塚を知らない人に『彼女はトップスターなんだよ』といっても絶対信じてくれたと確信しています。

 

シンプルな振り付けに男役のエッセンスが全て詰まっている男役群舞は、瀬戸かずやという男役の真髄を十分に引き出してくれたので、一ファンとしては昇天ものでした涙

 

そしてラスト。

「諦めはしない。踊り続ける」

影ソロのこの部分を聞いて、最後は涙腺崩壊しました。

 

視線を上げた先が無観客という現実

男役の黒燕尾に入る前に、あきら一人が0番で踊る時間が少しだけある。

 

ソロで踊り始める前に、
多くのトップスターさんがしてきた『視線を足元に落としてから、スッと客席に目線を投げる』あの動作。

 

客席を見据えた彼女の瞳は少しだけ揺れて、その後は男役魂を込めた黒燕尾を見せてくれた。

 

あの瞬間、私はとても感動したけれど、実際彼女にはどんな景色が見えたのだろう?

 

それを考えると本当に切なくて切なくて。

 

なんで自分はあきらのために何がなんでも客席に座ってあげられないのだろうか?こんな思いを彼女にさせるくらいならなんとしてでも赤い席に座ってやる!と訳のわからないことを考えていた。

 

本来であれば彼女の視線の先には満員の観客がみえるはずだった。
中には目元をハンカチで押さえながら彼女を見つめるお客さんの姿もあったはず。

 

それなのに、彼女の目の前には無観客のがらんとした席が広がっている。
無数の観客がそこにいるかわりに数台のカメラが彼女の動きを追っている。
シーンとした反応のない客席。

 

この現実を考えると本当に。。
辛いです。

 

「二度と宝塚の生徒がこのような景色を見ないで済むよう」

最後の挨拶の時に、ぐるっと客席を見渡して仰った言葉。

 

二度と宝塚の生徒がこのような景色を見ないで済むよう、心から願っております」

 

そうだよね。
そうだよね。。涙

 

もうこんな思いを生徒さんにさせたくない。

そんな気持ちでいっぱいになって幕を閉じた花組千秋楽。

 

全生徒の思いを代弁したようなあきらの挨拶は、
きっと全ヅカファンの、全タカラジェンヌの思いを代弁してくれたのだと思います。

 

あきら、ありがとう。

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