おはようございます。
むーです。
昨日はお昼休みの時間に轟さんの記者会見をいくつか読み、午後いっぱいずっと轟さんの退団会見の言葉を何度も頭で反芻していました。
偉大なるレジェンドのあまりにも静かな門出。
退団会見にしてはサッパリとした印象もあるけれど、個人的には今までのどの退団会見よりも心に響く会見でした。。
静かに入団し、静かに去っていく“らしさ“
轟悠が望めば、間違いなく華々しい退団も出来ただろう。
彼女を盛大に送り出すために、轟悠主演の大劇場公演を余裕で作るだろうし、サヨナラショーだって演出家の先生方が喜んで作ってくれるはずだ。
最後は紋付袴で大階段を降りて同期からのお花をもらう。
終演後は劇場前でファンの皆様の前で宝塚恒例の退団パレードをする。
そんな宝塚らしいゴージャスなお見送りだってできたはずだ。
でも、轟さんはそれを望まなかった。
彼女の言葉はどこまでもシンプルで、
「静かに退団させて欲しいと。それが一番私らしい」』
と。
まさにすみれの花のようなささやかな願い。
応援してきてくれたファンの方々に一番近い形でお別れをしたい。
長年宝塚に貢献してきてくれた轟さんのこんな謙虚な願いを私たちファンがどうこう言えるわけない。
イシさんが静かな退団を望むのであればぜひそうしてあげてほしい。
そして笑顔で宝塚人生を終われるのを心から願っています。
きっかけのない退団
往々にして宝塚ファンは人事に理由を求める傾向にある。
特に退団ともなれば 何が彼女に夢の国から飛び立つ決意をさせたのか。
今回の記者会見で最も注目されていたのも勿論退団を決めたきっかけだったと思う。
しかし、轟さんの退団を決めた背景はこれまであれだけゴージャスで魅力的な男役を演じてきた人物とは思えないほど単純な答えだった。
「昨年の9、10月頃、私の心の中に『退団しよう』という時がやってきたことに気づいて。突然、ストンと落ちてきたので、自分の心に素直に従おうと。何か理由を結びつけたいけど、それが本当の気持ち」
昨年9月というと轟さんがちょうど『シラノ・ド・ベルジュラック』の稽古が始まっているか始まっていないかの頃。
まさに『ストン』と降ってきたというのが本当のところなのでしょう。
それ以上でもそれ以下でもない。
邪智するだけ無粋。
でもね。
私はこの轟さんの感覚が意外にも私たち一般人が持っている感覚に近いような気がしてとても共感したのです。
何かを辞めることを決断する時って、『今やめなきゃ』とか『ここで終わりにしよう』とか言葉で表せるような感覚が湧き立つ前に辞めようとふと思うことの方が多い。
きっと轟さんも理屈抜きで自然と『あ、辞めよ』と思われんだろうなぁと勝手に共感してしまいました。
絵の中の貴方にやっと出逢えて
素朴で暖かみのある絵画だった。
色彩は全体的に薄め。
写実的なようでどこか夢見心地で現実味のない不思議な絵。
まるでこの絵画を描いている人間の胸の内を映したようだった。
見る人の感覚に何かを訴えてくる強さがありながら、決して観るものの主観を遮ることのないおおらかな絵。
この絵を宝塚歌劇のレジェンド、轟悠が描いたと聞いてもなかなか実感が湧かなかった。
舞台上で見る彼女はゴージャスでダンディで素朴というよりは派手が似合う男役だったからどうしてもこの絵画を描いた人物だとは思えなかったのです。
でも昨日の会見で少しだけ、、あの絵を描いた人物に近づけた気がする。
貴方に会えてよかった。
貴方がいる宝塚歌劇を好きになれてよかった。
最後まで幸せな宝塚人生を送ってください。
では!
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